日本テレビ系連続ドラマ「イノセンス 冤罪弁護士」(土曜午後10時00分)の23日放送の第6話視聴率が9・4%(関東地区)だったことが25日、ビデオリサーチの調べで分かった。

第1話は8・3%、第2話は8・7%、第3話は9・4%、第4話は8・3%、第5話は9・0%で、第3話の最高値に並んだ。

同作は有罪率ほぼ100%の日本の裁判で、冤罪(えんざい)を晴らすために執念と情熱、科学を武器に、坂口健太郎演じる弁護士・黒川拓が逆転劇に挑む。黒川に振り回される新人弁護士・和倉楓を川口春奈、黒川に力を貸す科学者の秋保恭一郎を藤木直人が演じる。保駿堂法律事務所別府長治所長を杉本哲太、黒川を見守るベテラン弁護士湯布院和人を志賀広太郎、パラリーガルの城崎穂香を趣里。黒川の父で最高検察庁の黒川真次長検事を演じるのは草刈正雄。黒川に情報提供するテレビ日本の有馬聡子を市川実日子が演じる。

第6話では、東央大学生殺人事件のファイルを読んで物言いたげな楓を、穂香が夕食に誘う。穂香の自宅で楓は、4歳の息子晴斗に迎えられる。穂香は楓に、黒川が事件にこだわる、ある理由を明かす。

2カ月前に品川の倉庫で起きた射殺事件で、資産家の息子、樽前裕也(須賀健太)が逮捕された。裕也の親の企業と顧問契約していた別府所長は、その刑事弁護を黒川に命令する。

裕也の家からは改造エアガンなどが発見された。裕也は容疑を否認し、部屋でベースを弾いていたと主張する。黒川と楓は樽前家を訪れる。住み込みの家事使用人、有珠田義信(吹越満)も、裕也は部屋でベースを弾いていたと主張する。 保駿堂には、射殺事件の被害者の母という女性(山下容莉枝)が、裕也の弁護を辞めて欲しいと申し出てきた。女性は、裕也が大学時代にイベントサークルで女性に性的暴行し、息子である被害者はそれをネタにゆすって殺害された、と主張する。

近隣の住民は、事件当日に裕也のベースの音を聞いていなかった。また、有珠田が外出していたことも分かり、裕也のアリバイはますます怪しくなる。

そのころ、穂香が公園で目を離したスキに、晴斗がいなくなってしまう。その後、誘拐犯から連絡があり、黒川が裕也の弁護から降りることを要求する。被害者の母が怪しいとにらんだ穂香が家を訪れるが、保駿堂を訪れた女性とは別人だった。

黒川は秋保に、近隣住民がベースの音を聞いていない理由の検証を依頼する。また聡子は、被害者と裕也に恨みを持っていた人物の情報を入手する。

そして公判当日。晴斗が無事発見される。誘拐犯はやはり、保駿堂を訪れていた女だった。法廷では秋保が、ベースの音が聞こえなかった理由を実際に検証。高い周波数の工事の音によって、ベースの低い周波数の音がかき消される「聴覚特性」のため、近隣住民の耳にベースの音が聞こえなかった原因と主張する。

弁護側証人尋問では有珠田が、樽前家でエアガンなどが見つかった理由などを追及される。誘拐犯の女の逮捕も知った有珠田は、殺人を自供し、女が元妻で、2人の間に生まれた娘が、裕也と被害者から乱暴され、自殺したことを明かす。黒川は有珠田に、涙ながらに司法の無力をわびながら、裕也の殺人容疑に対する無罪を主張する。裕也は、暴行の罪については、あらためて問われることになった。

黒川が東央大学生殺人事件にこだわる理由とは。穂香から、黒川の幼なじみが、秋保の妹の殺害容疑をかけられたことを知った楓は、秋保の元を訪れる、という内容だった。