2012年、ノーベル医学・生理学賞を受賞した、京都大iPS細胞研究所所長の山中伸弥氏(56)が、3月3日に開催される東京マラソンに市民枠で出走することが25日、分かった。東京マラソンを放送する日本テレビが同日、発表した。

山中氏は一昨年、親友でもある元ラグビー日本代表監督・平尾誠二さんを亡くしており、平尾さんをはじめ難病に苦しむ方々への思いを胸に走るという。山中氏は同局を通じ「日本で1番人気のあるマラソンですから一度は走ってみたいと思っていたのでとっても楽しみです。最後の5キロとかはすごい苦しいんですけど、そんな時に平尾さんのことであったり、平尾さんのちょっと後に母親もなくしましたし、それ以外のいろんな難病の方をすごく思い出しますね。そういう方がものすごい頑張っておられますので、たかが走るぐらいのことに負けてはいけないと思って、すごく力になります。恥ずかしくない走りをしたい」とコメントした。

またロンドンオリンピック女子体操代表で、16年に出場した経験のある田中理恵さん(31)も、昨年2月に第一子を出産後、母として初めてのマラソンに挑戦する。田中氏さんは「初めて出たときは母と一緒に出て、弱気な自分が多かったんですが、今回は、母になって強くなった私を、しっかり成果を出したいと思います。完走して笑顔でゴールを迎えたいです」とコメントした。

また、ブラインドマラソン世界記録保持者でリオパラリンピックでは、悔しい銀メダル。2020年の東京パラリンピックでの金メダル獲得を誓う道下美里が初出場する。「東京オリンピックパラリンピックまで1年半なので、大観衆の中で走れる東京マラソンっていうのを一度味わってみたかったですし、パラリンピックもたくさんの方が応援にかけつけてくれると思いますので、その雰囲気をまず肌で感じて、それを2020年東京大会につなげたいなと思います」とコメントした。

さらにオリンピックで3大会連続でメダルを獲得した競泳の松田丈志氏、元サッカー日本代表の北沢豪氏、北陽の虻川美穂子、日本テレビの尾崎里紗、滝菜月の両アナウンサーも出場する。