俳優中川晃教(36)が4日、大阪市内で、主演舞台「『銀河鉄道999』さよならメーテル~僕の永遠」(4月20~29日、東京・明治座、5月10~12日、大阪・梅田芸術劇場)の取材会を開いた。

松本零士(81)が原作、総監修を務める同作は「-999」劇場版公開40周年記念作品舞台で、昨年6月から上演された「銀河鉄道999 GALAXY OPERA」の完結編。中川は主人公星野鉄郎役を演じ、クイーン・エメラルダス役に凰稀かなめ(36)、メーテル(木下晴香/伊波杏樹)の母で最大の敵プロメシューム役で浅野温子(58)が特別出演する。

中川は「アニメ、劇場版だとテンポ良く物語が進んでいくが、舞台は『なぜその人間がそうなったのか』『なぜその道を選んだのか』と、その人間の生い立ちを丁寧に演じて見せていく。これが舞台版の最高の醍醐味(だいごみ)」と、アピールした。

中川は、自身が生まれる前から名作として知られる歴史ある作品で、16歳の鉄郎を演じる。最初は「どうやってやるんだろう」という戸惑いがあったと明かした。

作品と向き合う中で、卒業アルバムやメールの履歴のような「バイブルのように立ち返りたくなる」という思いを作品に見いだし「松本零士さんがここに描いた世界は、紛れもなく自分のバックボーンにある世界」という感覚に気づいた時、自然と鉄郎に入り込めたという。

同作のアニメやコミックは「時代感やいい意味での昭和の匂いがちゃんと残っている」としながら「舞台は19年に生きている僕たちが体現する。そういう意味では、舞台効果を最大限に使って『銀河鉄道999』を今に再びという思いで」。世代の違う作品を知らない若い人たちなどに「そういう人たちのフック(キッカケ)に、ぜひなっていけば」と、意気込みを語った。