日向坂46(ひなたざかフォーティーシックス)が6日、横浜アリーナで、デビューカウントダウンライブを開催した。先月11日に、けやき坂46(ひらがなけやき)から改名。ライブ前半はけやき坂46としてのラストステージを披露し、後半は日向坂46としての初パフォーマンスを見せた。デビュー曲「キュン」(3月27日発売)も初披露した。

冒頭、グループ結成のきっかけとなった長濱ねる(20=現在は欅坂46専任)の映像からスタート。初のオリジナル曲「ひらがなけやき」をパフォーマンスした。キャプテン佐々木久美(23)の号令で、「ひらがな、けやき坂46です」とあいさつ。「私たちも改名のことを知らなかったので、けやき坂46としてのあいさつが皆さんにできてないままでした。今日はけやき坂46として最後のあいさつができればと思います」と話した。「ラストライブ、盛り上がる準備できてますか!?」と呼びかけ、1万2000人から大歓声を浴びた。

その後「誰よりも高く跳べ!」「僕たちは付き合っている」などのけやき坂46オリジナル曲を続けて披露。2期生9人も登場し、昨年2月の初イベントで歌唱した乃木坂46の「おいでシャンプー」をパフォーマンスした。

「ハッピーオーラ」を歌い終えると、佐々木久美は「今日でけやき坂46のメンバーはいなくなってしまいますが、けやき坂46という存在は、私たちの心の中に、皆さんの心の中に生き続けると思います」とスピーチ。「今まで、けやき坂46の応援をしていただいてありがとうございました。ここまで来られたのは、皆さんのおかげです。私たちはこれから、新しい一歩を踏み出します」と伝えた。全員で「ひらがなけやき、ありがとう~!」と感謝し、大歓声を浴びた。

後半は、「私たち、日向坂46です」とあらためてあいさつし、日向坂46として初のステージを迎えた。デビュー曲「キュン」を披露。同曲から参加した3期生の上村(かみむら)ひなの(14)は、「『キュン』は日向坂46のデビュー曲でもあり、私が初めて参加するシングルでもあります。本当に宝物です。皆さんもたくさん聴いてくださいね!」と呼びかけた。佐々木久美は「こんなにかわいく言われたら、聴いちゃいますよね~」と笑っていた。

本編ラストでは、このライブのために秋元康総合プロデューサーが書き下ろした新曲「日向坂」(CD未収録)も披露。全員でアリーナ外周の花道ステージを1周し、ファンを魅了した。

アンコール開け、柿崎芽実(17)は「前半は、最後今までのこととかすごい思い出しちゃって、泣いちゃったりして。でも、日向坂として初めてのライブで、これから坂を駆け上っていくぞ、というやる気が出ました」と明かした。「キュン」でセンターを務める小坂菜緒(16)は、「いろいろ思うところもあって…」と涙。メンバーから励まされると、「ひよたん(体調不良で欠席した濱岸ひより)の気持ちも込めて、みんなでこのステージ立てているのがすごくうれしくて。このメンバーと『おひさま』(ファンの総称)の皆さんに出会えてうれしいです。ありがとうございます」と感謝した。

佐々木久美は、「私たちは本当におひさまの皆さんに支えられています。私たちのライブは、皆さんがいないと完成しません」と感謝した上で、「まだデビューもしていないのに、横浜アリーナという会場でライブができることが幸せですし、坂を一緒に上っていってくれるおひさまの皆さんがいることがすごく心強いです。皆さんが後悔しないグループになりたいです」と誓った。

16年5月にけやき坂46として結成。当初は、姉貴分である欅坂46の2軍的存在だったが、単独全国ツアーを開催し、見る者を幸せにする「ハッピーオーラ」を武器に人気を獲得していった。「3年間、けやき坂46としてやってきて、うまくいかないことも悩んだりすることもたくさんあったりしたんですけど、こうしてデビューさせていただくことができます。本当に漢字さん(欅坂46)からたくさん学んだことがあったし、漢字さんに恥ずかしくないようなグループになりたいという気持ちがあります」と力を込めた。

また、日向坂46のロゴが空色の三角形であることを踏まえ、「私たちはグループカラーが空色で、皆さんが持ってくださっているペンライトのような水色、青色なんですけど、空って時間帯とか天気によっていろんな色に変わるじゃないですか。いろんな色に変わる所が空色だと思っているので、どんな色にも染まれるグループになりたいと思います」と意気込んだ。

ラストの楽曲「約束の卵」をパフォーマンスすると、佐々木久美はあらためてあいさつした。「私たちは、新しい坂を上っていきます。努力して、切磋琢磨(せっさたくま)していきます。おひさまの皆さんも、一緒に坂を上ってくれますか?」と尋ね、大歓声を浴びた。「ありがとうございます。私たちも、みんな、大好きです!」と笑顔をはじけさせた。