近畿大は6日、大阪・東大阪キャンパスで「令和元年度入学式」を開き、OBで総合プロデュースを務める音楽プロデューサーつんく♂(50)らが登場した。 新入生の内、約7200人が参加した式典は「平成31年度入学式」ではなく「令和元年度入学式」として行われた。せいや(26)がOBでもあるお笑いコンビの霜降り明星や、OGで元競泳選手の寺川綾さん(34)ら豪華ゲストが出演し、式典に花を添えた。

15年の同入学式で喉頭がんによる声帯の全摘出を公表したつんく♂は、今年で6年連続のプロデュースとなった。

つんく♂は画面にメッセージを映した祝辞で、新入生に向けて「人間を育ててくれる『3つ』のもの」を紹介した。

「1つ目は『悔しさ』。起こってしまった良くなかった結果に対して、悔しさを感じずに挫折感しか感じられない人は、きっと成長できない人だと思う」

「2つ目は『人に教える時』。どう伝えたら理解してもらえるか。それを考えるたび、実は毎年毎年、自分が成長させてもらってるなって、そう思います」

「3つ目は『認められること』。『すごい』『ありがとう』など、たとえ家族であっても、恋人同士も、友達間ででも、そういう言葉がさりげなくあるだけでやってけるものですよ、人間」

時折、手を胸に当てて思いを伝えた。

最後には「僕らは先輩後輩だけど、でも、ライバルだってこと。他の誰かがやってくれるのを待つのではなく、やろうよ、自分で。発明しようよ、自分たちで。ムーブメント起こそうよ、僕らで! 僕もまだまだみんなには負けへんで。今日、皆さんに会えて僕はまた成長できました。ありがとう。そしてご入学、本当におめでとう」と、メッセージを送った。

式典では、つんく♂からのサプライズプレゼントとして元NMB48の渡辺美優紀(25)が登場。つんく♂が入学式と渡辺のために作詞・作曲した新曲「未来への春」を初披露した。18年9月にソロとして復帰を果たした渡辺は「(私は)皆さんと同じ新人です。これから一緒に頑張っていきましょう。皆さん、未来へ羽ばたいて下さい」とメッセージを送った。

式典後には、つんく♂と渡辺が取材に応じた。

「大成功です」と笑顔のつんく♂は、新時代の主役となる新入生に「僕らには想像できない画期的なことを考えついてもらって、僕らも一緒に、いい時代、いい世の中になっていければ」。渡辺は「生徒さんの数が多いことに驚いた」といい、近大マグロなど画期的な挑戦を続ける同大学に「大学の堅いイメージが『すごく面白そうだな』というイメージに私の中で変わった。ほんとに入学してみたいなって思いました」と、みるきースマイルを見せた。