元宝塚歌劇団月組トップ龍真咲(りゅう・まさき)が10日、大阪市内で、「龍真咲 LIVE TOUR 2019 HOME 1」の取材会を開いた。

ライブは4月28日に東京・Mt.RAINER HALL、5月6日に大阪・梅田クラブクアトロ、同11日に名古屋・東建ホールで開催。今回は、自己プロデュースではなく「自分だったら選ばないラブ・バラードとかも歌います」。Jポップから宝塚時代、自身が演じた演目の楽曲も披露するといい「アメイジング・グレイス」も歌う。

「多様なジャンル、多様な顔が見せられると思います」と言い、新たな挑戦に臨む。

龍は宝塚歌劇団に00年入団。月組一筋で同組トップに就き、16年9月に退団した。歌が好きで、退団後も「自分の体から発せられる唯一の楽器が歌声」とし、腕を磨く日々だ。

東京五輪にわく20年には、自身も芸歴20年を迎えることから「2020年に向けた新プロジェクト」と題し、今後も新たな企画を考えているという。

今秋には出身の東大阪市に聖地があるラグビーW杯大会もあり、25年には大阪・関西万博も決まった。「大阪で生まれたので、何らかの形で大阪に貢献できることをしたい」とも言う。

もちろん、劇団の後輩たちの活躍も気になる。14年の劇団100周年時は月組トップとして、祭典を盛り上げた。あれから5年。今年、劇団は105周年に入った。

「え、今、105年ですか? 自分がやった100周年って、もう5年前。すごくすごく昔のことのような気がしてしまう」

こう感慨にふけりながらも、月組時代、ともに過ごした美弥るりから退団者も気になるといい「(組が異動、退団などで)様変わりしている姿もおもしろく、変化に対応できない自分もいる。でも、今も自分の組は見ています」。

月組時代はともに競い合った花組トップ明日海りおも退団を発表。龍のトップ就任と同時に、明日海が準トップに就いた。明日海は後に花組へ移ってトップに就き、今年11月に約5年半の長期任期を終える。

「(星組トップの)紅ゆずるも辞めるし、明日海も辞める。びっくりしちゃいます。最後、見たいなと思います」

とりわけ、若手時代をともに月組で、切磋琢磨(せっさたくま)しながら過ごした明日海には「まだまだいるんだろうなって思っていた。10年ぐらいトップするんじゃないかって(笑い)。ほんと、もうちょっとやってほしかった」と退団を惜しんでいた。