お笑いコンビ「博多華丸・大吉」の博多大吉(48)に先日、親交のある井上陽水(70)について聞きました。一体全体どんな人なのですか?

大吉にとって、陽水は福岡出身の大先輩。「偉人」「歴史上の人物的な感じ」とまで言ってリスペクトしています。

そんな先輩のことを面白おかしく、そして決してディスることなく話してくれました。さすが人気お笑いタレントのトーク術です。

「最初に会った時に、身長がでかくてサングラスをかけているからブラザートムさんだと思った」。これなどは、仮に思ったとしても、後輩歌手では決して口に出せないワードではないでしょうか。

本音を明かすことが少なく、のらりくらりと質問をかわす傾向の強い陽水。予定調和の世界が好きでないためか、同じ質問に対する答えが日によって変わることを「万華鏡」と表現していました。美しい言葉ですね。この感性にも感心しました。

ですが、「大吉って本当にすごいな」と思ったのは、インタビューの最後に笑いながら言った言葉です。「多少の捏造(ねつぞう)は大丈夫ですから」。

原稿を書くにあたって捏造などはもちろんしませんが「私の発言をあなたの好きなように料理をして結構です」的なメッセージを記者に送ったのだと理解しました。

自分の発言を記者がどう料理をして記事にするのか。気にならない人はいないと思いますが、1度、口から出た言葉は消えません。覆水盆に返らず、ですね。大吉の大人な対応といいますか、潔い姿勢にも好感を持てました。