「ただいま!1982日ぶりのアーチです!」。野球好き歌手・河野万里奈が19日、5年半ぶりとなるメジャー再デビューと自身の誕生日を祝うライブを、都内で行った。

河野は2010年、応募者1万人を超えるオーディションでグランプリを獲得して翌年メジャーデビューを果たしたが、事務所移籍などを経て、本人いわく「自由契約」「独立リーグ」の状態が長く続いていた。この日はこれまでの鬱憤(うっぷん)を晴らすように、148センチの小さな体に似合わない迫力のパフォーマンスで集まったファンを魅了。ときおり涙ぐむ場面もあったが、満面の笑みで5月15日にテイチクインペリアルレコードから発売されたシングル「真人間入門」と、2日後に迫った29歳の誕生日を集まったファンとともに祝った。

「人生で大事なことは野球から学んだ」というほどの大の野球ファン。プロ野球阪神の鳥谷敬を心の師と仰ぎ、「鳥谷チルドレン」を自称する。一時は歌手活動を断念しようかと悩んだ時期もあったが、鳥谷のショート復帰の報に勇気付けられ継続を決断。今回のメジャー再デビューにつながった。現在の心境を「981日ぶりにセーブを挙げた沢村投手(巨人)も、1088日ぶりにホームランを打った谷口選手(日本ハム)も、翌日にはまたまっさらなマウンド、打席に立って戦っています。わたしも1982日ぶりに再メジャーデビューとなりましたが、ここはゴールでなく新たなスタート。もっともっといい歌といい物語を届けられるように楽しく貪欲にがんばります。もう二度とファンの皆さんを待ちぼうけさせたくない」と、今後のさらなる飛躍を誓っていた。