三谷幸喜氏(57)が作、演出し、松本幸四郎(46)が主演する東京・歌舞伎座の三谷かぶき「月光露針路日本(つきあかりめざすふるさと) 風雲児たち」(6月1~25日)の稽古が22日、都内スタジオで報道陣に公開された。

幸四郎をはじめ、市川猿之助(43)片岡愛之助(47)松本白鸚(76)が参加した。

みなもと太郎氏の歴史ギャグ漫画をもとに、江戸時代にロシアに漂流し、女帝エカテリーナと面会した大黒屋光太夫を主人公にした新作歌舞伎。

「決闘! 高田馬場」(06年)以来13年ぶりに歌舞伎を手掛ける三谷氏は「前回はパルコ劇場だったので、より歌舞伎っぽく作らないとと思っていましたが、今回は歌舞伎座。何をやっても歌舞伎なので、自由な発想でやっています」。

幸四郎は「-高田馬場」以来の三谷氏とのタッグ。「13年前の熱さに負けていない。傑作を作って皆さまにびっくりしてもらいたい」と話した。

白鸚、幸四郎、市川染五郎と、親子孫3代の共演も見どころ。染五郎はこの日の稽古は学校のため欠席だったが、三谷氏は「彼がすばらしい。ずっと彼を見ていたいくらいです。それだけでも元を取れる。肌なんてつやつやです」と絶賛。すかさず幸四郎が「主役は僕ですけど」と、割って入って笑わせた。

白鸚いわく「三谷さんの作品は掘り下げてあるので、うわべだけではできない」。三谷氏は「ある意味ロードムービー。シベリアの雪原を犬ぞりで走るスペクタクルシーンもあります」と、歌舞伎座の大舞台を生かした演出も見られるとした。