「ほら吹き漫才」の独自の芸風を確立した横山たかしさん(享年70)の葬儀が2日、密葬の形で行われ、同じ松竹芸能に所属する盟友のベテラン漫才師が相次いで、コメントを寄せた。

愛媛出身のたかしさん、相方の横山ひろし(72)と同じく、関西の出身ではない酒井くにお(71)は「関西に来てから、50年来のお付き合いでした。まさかこんなに早く、彼が先に行くとは思っていませんでした。喫煙所でタバコをすいながら、『ほーか、ほーか』と言いながら、人の話をうれしそうに聞いていた姿がもう見られないかと思うと寂しい」とショックを隠せず。

くにおの相方、酒井とおる(68)も「たかし兄さんとは、同時代をお互い愚痴(を)言いあったり、励ましあったり…数えきれないほど一緒に仕事をさせていただいた。兄貴的存在でした」。たかしさんと同じ阪神ファンで、兄貴分を慕う思いは強く「大金持ちのおぼっちゃまという派手衣装、活気のある舞台で先頭に立って漫才界を引っ張って来てくれました。天国に行ってもたかし兄さんは大金持ちのおぼっちゃまですよ」とコメントした。

また、たかしさんが相方のひろしと出会った曽我廼家明蝶主宰の「明蝶芸術学院」で、18歳の頃にたかしさんと知り合った海原はるか(71)は「初めてお会いして声をかけて頂き、何か困った事があったらいつでも相談にのるからなと言われ、彼のバイト先を手帳にメモった記憶があります」と、若き日の優しさを思い出したという。

事務所を転々とし、松竹芸能に入った際も「今、頑張りや」と励まされたといい、それが「一番の思い出。僕と同じ年齢なので、余りに早すぎる訃報に残念でなりません」と肩を落とした。

その相方、海原かなた(71)も、たかしさんと同じく腰を痛めてリハビリ中で「私も体調を崩し、復帰に向けリハビリに専念して1年ちょっと…。たかし師匠も、リハビリを頑張ってると聞いていたので『共に頑張ろう』と、思っていたのに…。とにかく残念です」と言葉少なだった。