コカインを摂取したとして、麻薬取締法違反の罪に問われたミュージシャンで俳優のピエール瀧(本名・瀧正則)被告(52)の判決公判が18日、東京地裁で開かれ懲役1年6月、執行猶予3年の判決が言い渡された。

小野裕信裁判官から5分を超える説諭をされ、芸能界復帰に向けても励ましの言葉を受ける異例の展開となった。

 

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薬物依存の民間リハビリ施設「茨城ダルク 今日一日ハウス」で30年近く依存者と向き合ってきた岩井喜代仁代表(72)は日刊スポーツの取材に対し、瀧被告の今後について「薬物を絶つのはとてもつらいこと」と話した。

岩井代表は「治療プログラムを受けているというが、自分と向きあえていなければ難しい。それに、プログラム終了後も薬物への欲求は消えない」と治療の難しさを語った。自分と向き合うために大切なことは「何で、どんな風に使い、何が気持ち良かったのかを自分にウソをつかず、包み隠さず他人に話せるようになること」という。

また、岩井代表は「芸能人としての生活に戻り、その生活を失うことが怖いと思えるようになる」ことも薬物絶ちへの近道になるとした。一方で「芸能界に戻ると薬の誘惑などもある。その時に、本当にやめられるのか、それが心配だ」と指摘した。