ジャニーズ事務所所属の俳優、内博貴(32)が11日、出演舞台「イン・ザ・プール」の東京公演初日を迎え取材に応じ、9日に死去したジャニー喜多川社長(享年87)について、涙交じりに語った。

2人芝居で共演する渡辺徹(58)から「内くんを励ましたい」と話題を振られた内。取材陣の「泣きはらした様子ですが」との問いに、内は「家ではこれ以上ないくらい泣きましたね」と神妙に話した。

内は、ジャニーさんについて、まず「昨日文面で出したとおりです」とコメントしたが、すぐに思いがあふれた様子で「もっとたくさんあるんです。昨日も文面作っているときも、山ほど書きたいことがあって…そうですね…でも、あれぐらいにしておこう、と」。さらに「関ジャニとか組む前ですよ、15、16歳くらいで、東京にも行ったことない僕が新幹線で東京に行って、東京駅で待っててくれてたんですよ、ジャニーさんが手を振って。自分の車で迎えに来てくれていて。こういう人なんだ、という思い出が一番残ってましたね」と回想した。

内の感情は止まらず、少しずつ涙目に。「僕が車乗って、ジャニーさんが運転してくれて、稽古場行って、稽古場を見学して、終わった後また車に乗って、『どこ食べに行きたい?』って。僕が『焼き肉食べたい』って言うと、『じゃあ、焼き肉行こう』と。本当にそういう人、東京のお父さんと言いますか、そんな存在だった」と話した。

入院中も「もちろん何度か合間見て行きました」と見舞ったことを明かし、訃報の聞いた時には「飛んでいきました」とも。内は「本当いっぱいあるんですけど、今日も初日を迎えるわけですから、僕の私情なんて、見るお客さんに関係ないわけですから」と気丈に話した。

渡辺も内をフォローし「昨日も劇場で稽古あったんですけど、内君も顔見たら目赤いし、『休んでいいよ』って言ったんですよ。そうしたら内君が『ジャニーさんに怒られますから』って笑顔でやったんです。それ見て来ちゃいましたよね。内君もすばらしいけど、そう思わせるジャニーさんもすばらしい人だったんだな、と思いました」とエールを送った。

内は「ジャニーさんの好きな言葉ですけど『ショーマストゴーオン』魂を受け継いで、今日も(東京)初日ですからしっかりやらなきゃな、という気持ちでいっぱいです」。最後は、ジャニーさんの教え通り、笑顔で舞台本番へ向かった。