闇営業問題で謹慎処分中だったお笑いコンビ、雨上がり決死隊宮迫博之(49)の契約解消が19日、所属の吉本興業から発表された。

先月7日に雑誌「FRIDAY」が報じたことで発覚した闇営業問題で、宮迫自身が謝罪会見をして復帰への道筋をつける方法が模索されたが、自ら契約解消、引退する道を選択した。

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反社会的勢力相手の闇営業で金銭受け取った上にうその釈明、さらに金塊強奪事件主犯格との酒席を共にしたことで宮迫は引退に追い込まれた。自業自得の結果だが、事の大きさを認識していなかったのではないか。出席した芸人たちで口裏合わせをして、ほとぼりが冷めるのを待てば、いずれ復帰できると考えていなかったか。

初動から対応を誤り、追い込まれた末の解雇となった。吉本興業も「反社会的団体とは知らなかった」「ギャラは受け取っていない」と木で鼻をくくるような報道対応で傷口を広げた。芸人の一方的な言い訳をうのみにし、事実が発覚してから、後手後手の対応に終始した。

吉本興業ホールディングスの大崎洋会長の個別インタビューも、一般紙を選んで行われた。闇営業と今回の犯罪者との会合を独自で報じたフライデーに対しても、誠実に取材対応することをしなかった。同じ闇営業に出席していた、他事務所の芸人は謝罪とボランティア活動することを発表するなど、迅速に対応して9月復帰が発表された。全てが後手に回った対応は対照的だった。【小谷野俊哉】