女優岸恵子(86)清原果耶(17)が22日、東京・渋谷のNHKで、2人でヒロインを演じる特集ドラマ「マンゴーの樹の下で~ルソン島、戦火の約束~」(8月8日午後10時放送)の取材会に出席した。

フィリピン・マニラに赴任した女性と現地の日系2世の女性が友情を育むが、戦争に巻き込まれていく作品。戦後のヒロイン凛子を岸、戦時中を清原が演じる。

岸は「空爆で防空壕(ごう)に逃げ込んだのですが、『ここに入ったら死ぬ』と思って飛び出したんです。その防空壕(ごう)は土砂崩れも起こして、全員亡くなってしまいました。私はたった1人生き伸びました」と戦争体験を生々しく語った。

また、「今まで10年もキャメラの前に立っていませんでしたが、台本を読んでこれはやりたいと思いました」と話した。

清原は「撮影しているときは、毎日体と精神が世界の果てにあるような感覚で生きていて、このまま朽ち果ててしまうんじゃないかと思いながら撮っていました」と話した。飢えに苦しみ洞窟で虫を捕って食べるシーンもある。「虫を捕って針で糸を通す作業をしたんですけど、私自身は虫が苦手なので心がつぶれるんじゃないかという思いでした」と振り返り、「同世代の方にも見ていただきたい作品になっています」とアピールした。