NHK木田幸紀放送総局長が24日、都内の同局で定例会見を行い、参院選で「NHKから国民を守る党(N国)」が1議席を獲得し、得票率で政党要件を満たしたことに言及した。「民意として無視するわけにはいかない数」としながらも「誤った理解を広げるような行為に対しては厳しく対処したい」と話した。

N国が、受信料を払った人だけが放送を視聴できる「スクランブル化」を公約に掲げている点について、木田氏は「有料スクランブル化は、NHKの公共的役割と機能を根本から毀損(きそん)する恐れがある。受信料制度について誤った行為、言動など、放送法への違法行為に対しては厳しく対処したい」とした。

「日曜討論」など、与野党の代表者が討論する番組へのN国の出演の可能性について、編成幹部は「どの政党に出席を依頼するかは、選挙結果や国政への参加の状況を踏まえ、報道機関として自主的な編集権に基づいて決めている」と語った。