演歌歌手松前ひろ子(69)が24日、都内で、歌手生活50周年記念曲第2弾「夫婦鶴」の発売記念イベントを行った。いとこの北島三郎(82)が、作詞作曲とプロデュースを初めて手がけた記念曲だ。

松前が北島に「曲をつくってほしい」と依頼をしたのが昨年10月。歌詞を何度か書き換えて、今年1月に完成した。「収録にも立ち会ってくれました。『お前たちみたいな、すばらしい夫婦を書いた詞だ』と言ってくれたんです」。

ところが、松前の夫で作曲家中村典正さん(享年83)が8月16日に肺炎で死去。松前に「こいつと結婚をすればお前は幸せになれる」と中村さんを紹介したのも北島だった。

生前、曲を聞いた中村さんは「いい歌だ。ママ、今度こそヒットするよ。遅咲きの花でも花は咲く。ママ、頑張れ」と言っていたという。愛妻家として知られた中村さんの口癖は「ママがいれば何もいらない」だった。授かった1男2女の次女と結婚したのが歌手三山ひろし(39)。8月上旬に家族旅行でグアムに向かったが、中村さんの病状悪化を聞いてとんぼ返りで帰国し、病院に駆け付けたという。

松前は「主人のためにも、この曲をぜひヒットさせたい。これからも1歩1歩進んでいきます、見守ってください」。北島はこの日、ビデオメッセージで「ひろ子、旅立った亭主のためにも頑張れ」とエールを送った。