歌手美川憲一(75)が10月4日から6日まで、東京・よみうり大手町ホールで、ライフワークのシャンソンコンサート「ドラマチックシャンソン 2019」を開催しました。

3日には公開リハーサルと取材会が行われました。

その時に美川の言った言葉が印象的でした。「今日の取材会だけでなく、明日から始まる本番もしっかりと見てよねぇ~。ホント、チョロ男(お)とチョロ女(じょ)ばっかりで…」。

記者の日々の仕事でいいますと、1つの取材を終えるとまずネット用の記事を書き、次の取材先へと急いで移動します。時間がない時には、電車の中で原稿を書くこともあります。そして次の現場では、目の前の取材に集中をしてノートにペンを走らせて写真を撮影、そして出稿。この繰り返しを多い時には、1日に3回、行うこともあります。これは結構ハードなのよぉ~。

2時間や3時間のライブや演劇をじっくりと鑑賞したい気持ちはもちろんあるのですが、ニュース面の取材に追われていると難しいのが現実。じっくりと堪能するには、会社を休んで観劇するしかありません。

歌手生活55周年を迎える美川は、そこのところをよく分かっているのです。「取材に追われるのもいいけど、私のすてきなステージもちゃんと見てよねぇ」。そう言いたかったわけです。痛いところを突かれました。

昨年2月に左足を骨折して、6本のプレートが入ったままの美川。「私はしぶといから長生きするわ。歌い続けるのよぉ~」という“美川節”に倣っていえば、「時間に追われる記者稼業だけど、これからもしぶとく取材をするわ。あ~たに言われるまでもなく、ライブや演劇の鑑賞も心掛けるわよ~」です。