NHK連続テレビ小説「スカーレット」(月~土曜、午前8時)の11日に放送された第11回の平均視聴率が20・3%、12日放送の第12回が22・4%、14日放送の第13回が18・0%(ともに関東地区)だったことが15日、ビデオリサーチの調べで分かった。これまでの最高視聴率は第9回の20・8%だった。

物語は焼き物の里の滋賀・信楽を舞台に、女性陶芸家の草分けとなる主人公、川原喜美子の波乱の人生を描く。女優戸田恵梨香(31)が主演を務めるが、本格的な登場は第2週以降。初回は子役の川島夕空が喜美子を演じ、貧しい家庭の設定ながら明るく元気な雰囲気を醸し出していた。

あらすじは、昭和28年、15歳になった喜美子(戸田恵梨香)は、中学卒業を控え信楽のなかで大きい陶芸会社の丸熊陶芸への就職が内定した。そして会社に呼ばれ出向くと、社長から「男性社員から女性社員が入社することに反対が出て」という理由で内定を取り消された。落胆し家に戻っても喜美子は就職できないことを言えずに悩んでいた。その晩、大野陽子(財前直見)らから新しい服を作ってくれることになったが、打ち明けられなかった喜美子はそこで大泣きした。また常治(北村一輝)も大野忠信(マギー)と居酒屋で飲んでいると、丸熊陶芸の社長から取り消しの話を聞かされ、その日から数日、家に帰ってこなくなった。そして数日がたち、帰宅した常治は、知り合いに頼み大阪にある就職先を見つけ、喜美子に告げた。

喜美子は内心、信楽を離れたくなかったが、家族のために本音を隠して就職を受け入れた。中学校での成績も優秀な喜美子に進学の誘いもあったが断ることになった。そして卒業式を迎え信楽を離れる喜美子のうわさを聞いた照子(大島優子)から柔道の勝負を申し込まれた。信作(林遣都)の立ち会いのもと行われ、反対する照子と涙の勝負をした。その晩、喜美子は常治が入っている風呂の釜だきをしていると「大阪に行きたくない。みんなと一緒にいたい」と本音を語った。翌日、喜美子は常治から聞いた夕日の美しく見える山の上に行き、そこで焼き物のカケラを見つけ持って行くことにした。

大阪に向かった喜美子の新しい就職先の荒木商事は、女性下着のデザイン会社だった。社長の荒木さだ(羽野晶紀)らと会い、華やかな職場にときめいたが、実際に働くのは別場所だと分かった。さだに案内されながら働き先に向かうと、そこは下宿屋でお手伝いさんの大久保のぶ子(三林京子)や医学生の酒田圭介(溝端淳平)らがいた。住み込みでのお手伝いさんの仕事で、そこでは賄いもあり、さらに自分の部屋や布団もあることに、喜美子ははしゃいだ、という内容だった。