嵐が3日、都内で会見を行い、来年5月15、16日に、アーティストとして初めて新国立競技場でコンサートを開催することを発表した。ジャニーズ初のSNS全面解禁や、来春の北京公演開催、アジア4都市キャンペーンなど、ビッグな発表を連発。活動休止を迎える来年末まで「走り続ける」と誓った。

メンバーたちが次々と発表を続ける中、リーダー大野智(38)が「そしてなんと、ライブが決定しました」と切り出した。「来年の5月15日と16日。場所は…」と一拍おき、「国立、競技場です!」と続けた。「僕らにとって思い入れの深い場所。新たに生まれ変わった国立競技場でライブできることを楽しみにしています」と笑顔を見せた。

嵐は08年から国立競技場が改修工事に入るまで6年間、毎年コンサートを開催。同所が今月末に完成した後、アーティストとして初のコンサートを行うことになった。櫻井翔(37)は「いわば夢の舞台に立つことができるということで、とても光栄です。あそこの景色は特別」と話し、二宮和也(36)も「誰が最初にやるのかなと純粋に気になっていたので、自分たちと聞いた時は驚きましたし、非常に光栄です」と喜んだ。

同所では、全アーティスト最多となる計15公演を行っており、実績も十分。史上最多となる同所4日間公演を行った10年には、高さ15メートルから流れ落ちる滝の間から登場するなど、数々のド派手な演出を披露してきた。会見では大野が「以前はフライングでお客さんの上を回ったんです。そういうこともね、ぜひ」と提案し、高所が苦手な櫻井から「いや…」と制止され、笑いを誘う一幕もあった。

東京オリンピック(五輪)開幕前のコンサート実現に至った背景には、東京五輪・パラリンピック組織委員会から提示された「開閉会式会場である同所のさまざまなオペレーションの確認を兼ねる」という条件もあったという。嵐は「NHK東京2020オリンピック・パラリンピック放送スペシャルナビゲーター」に就任しており、五輪開幕前からフル回転での活躍となりそうだ。

この日はデビュー20周年記念日。ファンへの感謝を伝えた上で、松本潤(36)は「今日発表したことでまた新たに走り始める形になると思う。この5人だったら、チーム嵐だったらできるんじゃないかと思っています。来年末のギリギリまで、なるべく走り続けたい。ファンの人と楽しめる時間を、1分1秒でも感じていたい」と語った。相葉雅紀(36)は「僕らとみんなで、世界中に嵐を巻き起こしましょう!」と呼びかけた。【横山慧】

◆国立競技場 正式名称は「国立霞ケ丘陸上競技場」。1958年(昭33)3月、アジア大会のメイン会場として完成。64年東京五輪のためにスタンドの増築、聖火台の新設など大幅な改修が行われた。サッカーやラグビーの試合などでも使用。過去にSMAPやDREAMS COME TRUE、AKB48らがコンサートを開催。2020年東京五輪開催に伴い建て替えられ、11月末に新国立競技場として生まれ変わる。