10月13日に宝塚歌劇団を退団した前星組トップ紅(くれない)ゆずる(37)が25日、大阪市内で、退団後初コンサート「紅-ing!!」取材会を開き、芸能活動再開への思いを語った。

「私、卒業したら何をしたいとか、ほんとになくって、変わったのはネイルをしたぐらい。スカートにも挑戦していません」

退団から1カ月余り。“女優”として臨んだ初取材会も、在団中と変わらぬパンツスタイル。髪形もウエーブをきかせたショートで、今後の活動でも武器にしたいというこれまで通りの大阪弁イントネーションで話し始めた。

公演タイトルの「ing」には「ニュー紅とか、考えたんですけど、宝塚で20年近く、ずっとやってきた色を新たにするような器用さは、私、持ち合わせてないんで、そこに何か加えていけたらなと思って」と説明。コンサートの構成はこれからの検討になるが、宝塚時代から紅ファンを公言していた「ゴールデンボンバー」の歌広場淳(34)もスペシャルゲストとして、開催中の2日間登場する。

歌、ダンスなど、パフォーマンスでからむ予定はなく、歌広場には「一般ファンの方が聞けないような、でも、ファンの人が聞きたい話を私に聞いてもらえたら。ファンの方とのパイプ役になってもらえたら」と言い、トークゲストとして出演してもらうという。

東京公演には、宝塚時代は星組にも在籍し、かわいがっていた同じくOG美弥るりかも出演する。

「懐かしいなって思ってもらえる場面も、新しいと感じてもらえる場面もあります。ファンの方も『私たちが、紅ゆずるの新しいとこと発掘してやらねば』ぐらいの気持ちで参加してほしい」

男性出演者とのからみもあるが、紅は「男性の方が両脇におられたら、女性っぽく見えるのかな」と笑う。これまで男性を「グラスの持ち方とか、こうすれば男っぽく見えるのか、とか、そういう目でしか見てなかったので、女性っぽさ? って(笑い)。ああ! 女性の方も見とけばよかった」と笑わせた。

今後については「ほんの1ミリぐらいは、頑張って女性をやりたいというのはある」と言いつつも「いまだに街中で『宝塚の方ですよね』と言われて『あ…もう辞めてんねんけどな』と思ってます」。宝塚で磨き、築いた個性を維持したまま、進化させようと考える。

今後は女優活動とともに、テレビのバラエティー番組へも出演したいという。「この絶対、直ら(さ)ない大阪弁を存分に生かして、テレビ番組とか(バラエティー)にも呼んでもらえたらうれしい」と話した。

コンサートは大阪・梅田芸術劇場で来年2月6~9日、東京国際フォーラムで同2月13~15日に開催される。