俳優要潤(38)主演のフジテレビ系連続ドラマ「悪魔の弁護人・御子柴礼司~贖罪の奏鳴曲(ソナタ)~」(土曜午後11時40分)の7日放送の第1話の視聴率が9日、3・4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と分かった。

名古屋地区は7・3%、関西地区は5・3%だった。

要が演じるのは、悪徳の汚名をものともせず、法外な報酬を取り、絶対勝訴のためにはどんな手でも使う、悪魔と呼ばれる弁護士・御子柴礼司。凶悪な犯罪の犯人の元少年Aという衝撃の過去を持っている。御子柴の事務所の事務員・日下部洋子をベッキー(35)が、対立する東京地検次席検事の岬恭平を津田寛治(54)が演じる。作家中山七里氏による弁護士御子柴礼司シリーズのドラマ化。

第1話で、失職中の日下部洋子(ベッキー)が、無残に割られた「御子柴法律事務所」というプレートが掲げられた事務所を訪れる。恐る恐る入ってみると、男が1人、ソファに寝ている。この事務所の主の御子柴(要)だった。

「時間に正確だな。採用しよう」「え?」

当惑しながら同行した法廷で洋子が目撃したのは、被害者の母親から「悪魔!」とののしられ平然と受け流す御子柴の姿だった。高額な報酬さえもらえばどんな手段を使ってでも依頼人を勝訴に導く“悪魔の弁護人”。それが御子柴だった。割れた事務所のドアプレートも、裁判で負けて恨みを抱いた相手の仕業だったのだ。悪人を弁護することに抵抗はないのかと聞く洋子に御子柴は言い放つ。

「もらえるものをもらえば何でもする。それがうちの方針だ」

そんな中、御子柴は東京・世田谷で起きた主婦・津田亜季子(奥菜恵)の夫殺しの裁判に興味を示す。それは1審で懲役16年の有罪判決が下された事件だった。不倫の末、夫を殺害し子供も捨てようとした身勝手な被告人…。世間の評判は最悪だった。だが、御子柴は亜季子の裁判を担当する弁護士・宝来(本村健太郎)に圧力をかけ強引に担当を交代する。財産もない普通の主婦をなぜ弁護するのか。

東京地検のナンバー2、次席検事の岬恭平(津田)は「世田谷の夫殺し」の弁護人が御子柴に変わったと報告を受けた。すぐさま「この事案は私が担当する」と宣言する。岬はかつて自分が担当していた裁判を、御子柴に控訴審でひっくり返された過去があったのだ。

「私が控訴審にも立っていればそんなことはさせなかった」

法が定める罰こそが秩序を守ると信じる岬にとって、御子柴のような弁護士は野放しにしておけない存在だったのだ。

亜季子の周辺を調べる御子柴。だが状況は最悪だった。犯行を認めたうえで動機も理解できるものではなく、有罪を覆すことは到底不可能に思えた。

洋子がルームシェアしている新聞社の司法担当記者・桜葉あすみ(玄理)も、せいぜい情状酌量で減刑を勝ち取るのが関の山だと思っていた。

だが、始まった初公判で口を開いた御子柴の言葉に、法廷は騒然となる。

「弁護人は、殺意の不在を理由に被告人津田亜季子の無罪を主張します!」

逆転に次ぐ逆転、驚愕(きょうがく)の法廷ミステリー。