プロレスラー蝶野正洋(56)が10日、都内で開催された「第12回 介護作文・フォトコンテスト」の授賞式で講演を行った。

コンテストのアンバサダーとして協力している蝶野は、過去の介護経験をいかし、現場で向き合っている人たちに向け講演。自身が取り組んでいる防災・救命の啓発活動を例にして、「消防は困っている人を支えていても、自分たちは裏方でいいという控えめな方が多い。若い人は伝えないと分からないので外に伝えていくことが必要。介護も同じで、コンテストを通じて介護に対する理解を広められれば」と語った。

また、社員の固定率を高めるために必要なこととして、蝶野はプロレスの若手時代の経験を振り返り、「定着させるには育てる形をとったほうかいい。育てるには役割分担が必要。自分が若手の頃は、藤原喜明さんが技術面、ドン荒川さんが基礎体力、鬼軍曹といわれた山本小鉄さんがむしろ優しくてガス抜きの役割をして、1人でなく皆で若い人を育てていた。いまの若い人は頭がいいから、全体像を見せていまはこの時期だから、これをやってくれと解説したほうがやりがいもでるはず」と話し、介護に関わる人たちにエールを送った。