女優松下奈緒(34)主演のフジテレビ系連続ドラマ「アライブ がん専門医のカルテ」(木曜午後10時、初回15分拡大)の初回が9日、放送される。

松下が演じるのは、横浜みなと総合病院に勤務する腫瘍内科医のオンコロ先生こと恩田心。3カ月間に事故に遭い、意識不明の夫(中村俊介=44)との間に、1人息子の蓮(桑名愛斗=8)がいる、働く母親でもある。そこへ有能な消化器外科医の梶山薫(木村佳乃=43)が移籍してきて、がん診療のバディを組むことになる。

松下は「ずっと憧れだった臨床医の役をいただけて、とてもうれしかったです。腫瘍内科と聞いてまだピンとこない方も多いと伺いました。私自身も、がんを専門とする、しかも内科医の先生がいらっしゃることは、正直、このドラマのオファーをいただいて知りました。腫瘍内科の先生に直接お会いする機会をいただきまして、外科医とはまた違った形で患者さんに向き合っていらっしゃるお話を聞いてとても刺激的でした。手術ではなく薬物治療でがんを治していく。そして何よりも大切にしたいと思ったのは、患者さんとの距離感やコミュニケーション。がんと共に懸命に生きている患者さんに寄り添えること。安心や信頼を持ってもらえる、なんでも話せる関係性を築けることも大事なんだと感じました。その気持ちを忘れずに演じたいと思います」。

恩田心という役柄については「医者である前に、妻であり、母でもある、働くママです。オンコロ先生にはなんでも話せる。と思ってもらえるような、優しさと、強さを兼ね備えた女性だと思います。そして、最愛の夫が意識不明の重体という設定があるので、医師と患者さん側の両方の気持ちが理解できる心の大きな女性でありたいと思います。患者さんと一緒に戦える腫瘍内科医を目指していきたいです」と話している。

第1話では、心(松下)は、さまざまな症状のがん患者と日々向き合い忙しい毎日。この日、心は担当患者・高坂民代(高畑淳子)に再発の告知をしていた。民代にとっては幾度目かの経験で、軽口をたたき去っていく。

一息つく間もなく、次は化学療法室から緊急の連絡。初日の研修医・結城涼(清原翔)と共に駆けつけると、初来院の男性患者が倒れていた。心たちが適切な処置を施し落ち着きを取り戻すが、紹介状に添えられたカルテを見て心は違和感を抱く。担当医である消化器外科部長の美川(阿南健治)に生検を進言しようとするが「勝手に人の患者を診るな」と言われてしまう。

仕事を切り上げ向かったのは別の病院。3カ月前に事故に遭い意識不明となっている夫(中村)を見舞うためだ。少しの滞在の後、すぐに息子の蓮(桑名)を迎えに行き帰宅すると、義父・京太郎(北大路欣也)が出迎える。来ることは聞いていない。世話を焼いてくれるのはいいが、気を使う相手。公私共に息つく暇がない。これが最近の心の日常だった。

数日後、先の男性患者に検査をオーダーしようとすると、すでに受けていることが分かり、結果を見ると予想は的中。カンファで美川に確認しようとするも「勝手に検査をするな」と言われる。身に覚えがない心が反論しようとすると、自分が検査をしたと名乗り出る医師の姿が。見慣れない彼女は別の病院から転籍して来た消化器外科医の薫(木村)だった。