NHK大阪放送局の有吉伸人局長が9日、大阪市中央区の同局内で、新春恒例の定例会見を開き、今年の「1・17」で発生25年となる阪神・淡路大震災関連番組などを発表した。

有吉局長は防災報道、意識の徹底などについて話し、関連番組も報告。18日スタートの特別ドラマ「心の傷を癒すということ」(土曜午後9時=全4話)に触れた。

阪神・淡路大震災時に被害者の心のケアに奔走した精神科医の安克昌(あん・かつまさ)さんを主人公にしたドラマで、柄本佑が主演。尾野真千子、浜田岳、森山直太朗らが出演する。

有吉局長は、阪神大震災を「当時としては戦後最大規模の災害で、災害報道の原点となった」と振り返り、災害報道への考えにも言及。「現在はインターネット、アプリなど、マルチに情報を提供できるようになった。ローカルファーストの視点で、地域ごとへ細やかな情報が届けられるように整備を続けたい」と話した。

また、新年最初の会見とあって、今年について「最初に東京オリンピック、パラリンピックです。何年か前から勝負の年と位置づけ、気の引き締まった思いです」と抱負。

東京五輪へ向けては「関西出身の選手を応援する企画をしっかりやるのはもちろん、聖火リレーではすべての行程に密着して(放送域)ブロックごとに地域の魅力も特集したい」と話した。

五輪競技中継をめぐっては、昨年のラグビーワールドカップ(W杯)でも好評だった「BS8K放送によるパブリック・ビューイング」も実施予定だという。