山田洋次監督(88)の新作映画「キネマの神様」が製作、今年12月に公開されることが発表された。昨年末に、シリーズ50作目の「男はつらいよ お帰り 寅さん」が公開されたばかりで、半年もたたず新作発表だ。

関係者によると、山田監督と話していると、次々に映画へのアイデアが出て、自分の作品について「もう少しこうすればよかったかな」と振り返ったりと、映画の話が尽きることがないという。

昨年、外国人記者向けの会見で、年齢のことや今後どんな作品を撮りたいかを聞かれ、山田監督は「年のことを考えると怖くてね」と吐露した。それでも「アメリカではクリント・イーストウッド監督が頑張っているので、僕も一緒に頑張ろうと思う。ポルトガルのマノエル・ド・オリヴェイラ監督、日本の新藤兼人監督は100歳を超えても撮っていました。まだまだ希望を持っていい」と話し、記者たちから拍手が起こった。

新作「キネマの神様」は、松竹映画100周年記念作品で、家族と映画の黄金時代を描く。松竹で家族を題材に数々の名作を作ってきた山田監督にしか撮れない作品になりそうだ。