秋元康氏が総合プロデュースする劇団4ドル50セントの本西彩希帆(もとにし・さきほ=21)が、舞台「家族と呼ばないで」(29日初日、東京・築地本願寺ブディストホール)にメインキャストとして出演し、コメディーに初挑戦する。このほど都内の稽古場で日刊スポーツの取材に応じ、「親は偉大だな、と思える作品です」とアピールした。

-コメディー初挑戦です

本西 最初は、ちゃんとはっちゃけられるのか心配でした。今回はキャストの中で最年少なので、お兄ちゃんお姉ちゃんたちにいろいろ教えてもらっています。笑いをこらえるのが大変ですが、稽古中に笑ったとしても、それをお芝居につなげていくことを学びました。恥ずかしがらない、というのもすごく大事にしています。

-結婚式場を舞台に、単純な恋愛ストーリーではない、さまざまな人間模様を描いています

本西 ただのコメディーじゃないです。家族への愛や思いやりがあふれています。私自身も、お兄ちゃんのために、お父さんのために、お母さんのためにどうしよう、ってすごく考えて行動する役です。誰かのためにうそをついたりすることもある。こういううそのつきかたもあるんだな、って思います。そして、この作品のお母さんのせりふは、きっと世の中のお母さんが思っていることなんじゃないかなと思う。まるで自分にも言われているような気持ちになって、涙が止まらなくなっちゃいます。いろんな関係性の愛を感じていただきたいです。

-本西さんの役どころで意識していることは

本西 私はノーマルな感じで、お客さんと同じような気持ちの役です。ありがたいことに、最初から最後まで出番をいただいているので、お客さんを置いていかないように、気になるところがあったら私がしっかり反応するというところを、すごく気をつけています。

-昨年はミュージカル「薄桜鬼 志譚」、舞台「家庭教師ヒットマンREBORN!」「けものフレンズ」「暁のヨナ ~烽火の祈り編~」など多数の「2・5次元」作品に出演しました

本西 本当にありがたいことだと思っています。「2・5次元」ではない、いわゆるストレートプレイの舞台をやらせていただけるのは、「不思議の国のカンタータ2019」以来1年ぶりなんです。1年間の成長を見せられたらと思います。

-「家族と呼ばないで」から始まる2020年の意気込みは

本西 家族だけじゃなくて、いろんな人の大切さを教えていただく作品なので、関わっていただく皆さんやお客さんと、今まで以上にもっと近い距離で接していけたらいいな、って思います。自分の成長とか、気持ちとか考えとか、そういうものをちゃんと伝えられるようにしたい。去年よりもさらに精いっぱいやって、もっとキャパシティーを大きくしたいです!

-元プロ野球選手の父親、本西厚博氏や、家族の方々は見に来られるんですか

本西 お母さんと、2番目のお姉ちゃんは来てくれるみたいです。お父さんは…見に来てくれるんですかね?(笑い) でも、ちょっと恥ずかしい部分もあります。この作品をやって、親ってすごいなって思ったし、見てもらった後に会うのは、ちょっと恥ずかしいですね。やっぱり親は偉大です。

◆本西彩希帆(もとにし・さきほ)1998年(平10)5月27日、千葉県生まれ。保育士を目指す高校生だったが、ミュージカル「薄桜鬼」に憧れてエイベックスのオーディションに合格し、17年8月に劇団4ドル50セント旗揚げメンバーとしてお披露目。乃木坂46結成当初から西野七瀬の大ファン。3姉妹の末っ子。3月11日から上演の舞台「ゾンビランドサガ Stage de ドーン!」(東京・草月ホール)にも出演。158センチ。血液型AB。