中村獅童(47)中村勘九郎(38)中村七之助(36)が28日、都内で、「赤坂大歌舞伎」(5月5~24日、東京・TBS赤坂ACTシアター)の制作発表会見を行った。

赤坂大歌舞伎は、12年に亡くなった中村勘三郎さんが、08年に立ち上げた。3年ぶり5回目の今回は「怪談 牡丹燈籠」に新解釈を加えた新作歌舞伎。昨年、ドラマ版で脚本と演出を務めた源孝志氏が、同じく脚本と演出を手掛ける。

獅童は「新時代の牡丹燈籠になるのでは。胸に届くような熱い熱いお芝居をしたい」と意気込み、勘九郎も「この3人だと怖いものなし。ドロドロした愛憎劇の中に美しさがある舞台になる」と自信を見せた。

ドラマ版にも出演した七之助は「ドラマの脚本が素晴らしくて、歌舞伎にしましょうよと世間話でしていた。こんなに早く決まるとは。このスピーディーさを力に、勢いのある作品を作り上げていきたい」。

三遊亭円朝の名作落語が原作。獅童は源次郎と伴蔵の2役、勘九郎は孝助と新三郎の2役、七之助はお露、お国、お峰の3役を演じる。

獅童は、演じる役柄を「ただの放蕩(ほうとう)野郎とただの小悪党です。欲には皆さん共感するのでは」と説明、「僕は生真面目といいますか。まったくないものを演じきるのが役者の仕事」とにんまりした。

怪談にちなんで、怖いものを聞かれた勘九郎。「コロナウイルス。子供たちもいますし。舞台は休めないので、体調管理のためにうがい、手洗いをするようにしています」とし、七之助は「言い出しっぺが僕なのでちょっと怖いです。本当にいい作品にしたい」と、同公演へ武者震い? していた。