自宅で合成麻薬MDMAやLSDなどの薬物を所持したとして、麻薬取締法違反(所持)の罪に問われた女優沢尻エリカ被告(33)の初公判が31日、東京地裁で開かれた。裁判を傍聴した都内在住の会社員松本俊幸さん(54)が日刊スポーツなどの取材に、法廷における被告の様子を明かした。

松本さんは「公判中は終始淡々とした様子で、質問のたびに謝罪していました」と話した。沢尻被告は「自分の甘さが周囲の人に迷惑をかけてしまいすみませんでした」という趣旨の発言をしていたという。

黒のパンツスーツに白いシャツ。髪は茶色のゴムでポニーテールだったという。「げっそり痩せているとか太ったとかはなく、血色もよく健康そうに見えました」。入廷時に一礼。公判中は姿勢よく、質問に答えるときは真正面を向いていた。

沢尻被告が唯一言葉に詰まったのが公判終盤、検事からの“質問ぜめ”にあった時だった。「どうして薬物をやったのか」「なぜやめられなかったのか」などの質問に「意地悪だなと。あれはかわいそうだった。やったからここにいるのにね。でも、検事は求刑を引き出すためだったと思う」と感想を話した。

沢尻被告が職業を聞かれ「無職」と答えたことに、「収入がないから仕方がないけど、女優と答えて欲しかったね」。

松本さんが最も印象的だったのは、沢尻被告が「全ては自身の甘さが招いたこと。必ず立ち直ります」と話したこと。その言葉を聞き「立ち直れると思う。身内の方も援助してくれると話していたので」とした。

この日の初公判は一般傍聴席19席で、2229人が傍聴を希望。倍率117・3倍だった。松本さんは「大きな裁判は来ている。清原(和博)さんの時もきました。今日は休みだったので来たら、当たりました」。「3159」の番号が「語呂合わせで“最高級”だったので当たりそうな気がしました」。

沢尻被告のファンかの問いには「別に」と答え、周囲を笑わせた。初公判を傍聴できたことを「時代に立ち合った気がする」とし、「自分が見た人がぜひ立ち直って欲しいと思う」と話した。