「こんにちは赤ちゃん」「二人でお酒を」などのヒット曲で知られる歌手の梓みちよさんが亡くなっていたことが3日、明らかになった。所属事務所が発表した。76歳だった。

所属事務所によると、出演予定の番組の打ち合わせのため1月29日午後にマネジャーが都内の自宅を訪ねたところ、亡くなっているのが見つかったという。死因は心不全とみられる。

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06年春、久しぶりの故郷でのコンサートを前に、福岡を訪れた梓みちよさんを取材した。ショートカットの似合う「男前」な感じかと想像していたが、必ず記者と視線を合わせ、丁寧に質問に答える大人の女性だった。地元では「ミッション」と呼ばれ、セーラー服に憧れる女の子も多い名門、福岡女学院高出身。当時の友達とは博多弁で話すと明かし、サービス精神たっぷりに会話を再現してくれた。

還暦をすぎても美しさを保つ秘訣（ひけつ）を尋ねると、愛犬の存在を挙げた。犬を通じて芸能界以外の仲間が増えたことを喜び、事務所移籍を機に自然体で歌うコンサートになると心待ちにしていた。大人ならではの格好いい自然体の歌声を、いつまでも聴いていたかった。【日刊スポーツ西日本・佐藤千晶】