天海祐希(52)が主演を務める日本テレビ系連続ドラマ「トップナイフ-天才脳外科医の条件-」(土曜午後10時)の第5話が8日に放送され、平均視聴率が9・1%(関東地区)だったことが10日、ビデオリサーチの調べで分かった。

今作は天海演じる脳動脈瘤(りゅう)のスペシャリスト医師、深山瑤子がくせ者の同僚たちと衝突しながら奮闘するドクターストーリー。

「世界のクロイワ」の異名をとり、マスコミにもたびたび取り上げられるスター脳外科医・黒岩健吾役を椎名桔平(55)が演じる。そして幼い頃から何事も1番だったエリートだが、実技がからっきしな新人の専門研修医・小机幸子役を広瀬アリス(25)が演じる。永山絢斗(30)は手技に絶対的な自信をもつが同僚にも患者にも心を開かない孤高の医師・西郡琢磨を演じる。医師としては平凡だが、人の適材適所を見分ける能力にたける脳神経外科部長・今出川孝雄役を三浦友和(67)が、病院近くのBAR『カサブランカ』のオーナー・来島達也役を古川雄大(32)がそれぞれ演じる。

久々のベリーショートカットで臨む天海が、「女王の教室」以来14年ぶりに演出家の大塚恭司氏とタッグを組んだ注目作だ。

第5話でかつて自分が失敗した母親のオペを黒岩が再手術し実力の差を目の当たりにした西郡と、来島への恋に心乱されて勉強に集中できない幸子。深山は自分の“才能”に自信をなくした若手ドクター2人を気にかける。

そんな中、テレビでも活躍する天才ピアニスト景浦祐樹(柿澤勇人)が耳が聴こえにくいと病院に訪れる。巨大な聴神経腫瘍が見つかるものの、景浦は命よりも聴神経と顔面神経の温存を希望する。黒岩でも難しいオペが予想される中、なぜか今出川は西郡を執刀医に指名する。

プレッシャーを感じる中、オペのシミュレーションに励む西郡は自宅のベランダから落ちた救急患者・根岸麻理恵(大西礼芳)を診察する。西郡から自殺しようとしたことを見抜かれた麻理恵は、音大の同級生の景浦と比べて、自分には才能がなくピアノ講師の職も失って自暴自棄になっていたことを告白する。才能がないのではなく諦めているから差がついたのだ、と厳しい言葉をかける西郡。その言葉は激励のようでもあった。

一方、幸子の様子を見かねて恋愛相談に乗った深山は、「来島と寝た」と聞いて遊び人の来島に事情を聞きに行くとただ添い寝しただけだったことがわかる。

そして、元交際相手から息子・保を押し付けられて共同生活を続ける黒岩は、自分の子供ではないことを証明するため、DNA鑑定を受けると父親であることがわかった。

西郡の言葉に励まされ、自分の才能を諦めずに前向きに歩み始める麻理恵。夢への道が開きかけた矢先、深山は麻理恵の開花した「才能」は作曲する能力ではなく、聞いた音を記憶できる能力であったことに気付く。