演歌歌手走裕介(46)が務めた、故郷北海道・JR網走駅での一日駅長を取材した。本来、毎年、この時期に開催されている「あばしりオホーツク流氷まつり」の歌謡ステージにも出演予定だったが、記録的な少雪の影響で開催期間の短縮やステージの縮小化などで中止となってしまった。

取材の前日、走と一緒に夕食をとり、いろいろと話をする機会があった。最近音楽担当になったばかりなので、興味深い話ばかりだった。走は、17年に亡くなった作曲家船村徹さんに約10年間、弟子入りし、09年に「流氷の駅」でデビューしている。

住み込みでの修業、どんなことをしていたのだろうか。質問してみると走は「歌のレッスンはしていません。身の回りのお世話とか、人としての生き方を教えていただきました」と話してくれた。

そんな師匠が亡くなってから、もうすぐ3年を迎える。走は「いまだに大きな夢の紅白歌合戦出場を実現できたと報告できていない。今年こそ、師匠の墓前に報告できるように頑張りたい」と意気込んでいた。

芸能記者といってもいろんなジャンルがあり、深く演歌の話を聞くのは初めての経験となった。師弟制度や楽曲など、聞けば聞くほど面白そうな話がいっぱいで、今後が楽しみだ。【上岡豊】