ミュージシャンで作家の辻仁成(60)が、神戸市の「こども家庭センター」(児童相談所)で当直業務を請け負うNPO法人の男性職員が真夜中に小学6年の女児(12)を追い返した問題に「怒りが収まらない」とつづった。

辻は19日、ブログを更新し、同問題に言及。自身はシングルファーザーとして1人息子を育ててきただけに、児相職員の対応に「あなた、何やってんの、と怒りが収まらない。なんでこういう応対が人間としてできるのか、と思う。一歩間違えていたら、大変なことが起きていた可能性もある。大人が子供に対して育児放棄したり、暴力をふるったり、無関心になったり、あげくは児相の職員が助けを求めてきた小学6年生の女の子をインターホン越しに追い返す、世も末だ」と怒りをあらわに。さらに「この職員だけの問題じゃなく、児相や神戸市、あるいはそもそもこの子の親とか、周囲の大人たちにも少しずつ問題がある、ということだろう」と私見を述べた。

市によると、女児は10日午前3時25分ごろ、センターのインターホンを押して「家を追い出された」と申告。だが、NPO法人「社会還元センターグループわ」の男性職員はインターホンの画面だけを見て「警察に相談するように」と告げて追い返した。女児は約15分後に近くの交番を訪れ、警察から「児童虐待がある」と連絡を受けたセンターが午前5時半ごろに改めて保護した。