中居正広(47)が21日、都内で会見を行い、3月いっぱいでジャニーズ事務所を退所し、独立することを発表した。

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中居正広へのスポーツへの思いは人一倍強い。親しい関係者は「中居さんのチームに対する考え方や仕事のスタンスは、スポーツ、特に大好きな野球から影響を受けている」と話す。

以前、あらためて野球の魅力を尋ねた際、中居は「僕はたまたまちっちゃい頃から野球でしたけど、サッカーとか他のスポーツでも同じだと思います。技術的なもの以外でも、学ぶものがたくさんある」と答えた上で、こう話した。

「いろんな要素があるんですよ。前に進まなければいけない場面もあれば、ちょっと自分が控えなければいけない時もある。全員が全員4番バッターでもないですし、やっぱり2番もいれば、先発のエースだけじゃなくて、中継ぎも必要だし。すごく華やかな選手だけが活躍できて勝てるわけでもないですから」

早口で一気に説明した上で、「そういうところが、好きなんでしょうね」とほほえんだ。バラエティー番組をまとめるMCとして。SMAPのリーダーとして。豊富な経験の中で、苦労もしたからこその重みがあった。

選手たちへのリスペクトも半端ではない。野球の侍ジャパンの取材では、顔見知りの選手も多いが、グラウンドにプライベートは持ち込まない。練習に集中している選手には決して話しかけない。じっと控えて、マイクを向けられるタイミングを待つ。記者にも「もちろん聞きたいことはたくさんあるんですよ。だけど、なかなか聞けない。絶対に邪魔はしちゃいけないから。当然、自分が聞きたいことよりも、ファンの人が聞きたいことを優先しながら、質問を絞りますね」と明かしていた。

退所時期を3月末に選んだのも、「東京五輪・パラリンピックの開催時期に重ならないように、という考慮もあったのだろう」と話す関係者もいる。スポーツに真摯(しんし)に向き合う姿勢は芸能界屈指。退所後も愛は変わらず、引き続きスポーツ関連の仕事のオファーも殺到しそうだ。【横山慧】