15日の「国際小児がんデー」に、歌手の倖田来未(37)やEvery Little Thing など11組のアーティストが出演した「LIVE EMPOWER CHILDERN 2020 Supported by Aflac」というチャリティーライブイベントが行われた。

線虫によるがんの早期検査技術「N-NOSE」を開発した広津崇亮氏が代表取締役社長を務めるHIROTSUバイオサイエンス社と、自身の息子が小児がんを患った保屋松靖人が代表を務める「AVEX&HIROTSU BIO EMPOWER LLC.」が協力して作った一般財団法人EMPOWER CHILDRENがイベントを主催した。

イベント前に囲み取材が行われ、ピコ太郎や司会のキャイ~ン天野ひろゆき、木山裕策らとともに、広津氏も参加した。

広津氏は「エンターテインメントの力はすごい。このようなアーティストのみなさんがいて、夢のよう」と語った。

広津氏は現在は経営者だが、「N-NOSE」を開発したように研究者としての顔ももつ。「これまでもいろいろな発明をしてきたが、新聞などにちょっとしか載らない。こうやってエンタメの力で広めてもらえれば」と期待した。

「N-NOSE」は尿を一滴採取し、1ミリほどの線虫と呼ばれる虫がその尿に寄っていくか否かでがんを判別するという非常に簡単な検査。判別の数値は95・8%という高精度の数値を記録したという。

画期的な発明だが、それを伝える人がいないとなかなか広まらない。ピコ太郎や倖田が「『N-NOSE』という検査があります」といえばものすごい発信力だろう。「国際小児がんデー」の存在も広まったのではないか。

イベントのラストは出演した11組全員で名曲「We Are The World」を熱唱し、会場は一体感に包まれた。来年以降も「国際小児がんデー」のイベントが続いてほしい。【佐藤成】