宝塚歌劇団(兵庫県宝塚市)は11日、兵庫・宝塚大劇場と、東京宝塚劇場での上演を、新型コロナウイルスの感染拡大の影響から、再び中止すると発表した。

中止期間は12~19日まで。同劇団は2月29日から3月8日までいったん上演を取りやめ、防止策を徹底した上で9日に宝塚、10日に東京で上演を再開したばかり。劇団は「10日夕刻に示された『新型コロナウイルス感染症対策本部』の政府方針を受け、公演(再)中止を決めました」とした。

歌劇公演を再開した9日以降、劇団はこの日、反響について「賛否両論のご意見をいただいた」と認めたものの、その割合、件数については公表せず。あくまでも、10日の政府方針を鑑みての中止だと説明した。

いったん再開した際には、消毒液をスタッフが入場客に吹きかけ、空気の換気、検温も徹底。劇場飲食店やグッズ売店も閉め、客席下りの演出も控えるなどし「さまざまな対策に最大限取り組んできました」。ファンの間でも再開を歓迎する意見もあったが「さすがに早すぎる」との声も噴出していた。

今回、再中止になったことで、あるファンは「だから無理しなければ…」「あのまま休演していれば非難もなかった」と残念がる者も。一方では、東京公演を強行し、後にライブ中止になった東京事変をあげ「東京事変から何も学んでいない。失望した」と感想を述べるファンもいた。

宝塚大劇場ではいったん再開した9日が、星組新トップコンビの本拠お披露目千秋楽で、13日からは花組新トップ本拠お披露目の開幕を控えていた。東京宝塚劇場は雪組公演を上演中で、再開した10日に貸し切りを含めて2回公演を行った。11日も午後1時半開演の1公演を予定し、これを最後に、12日から休止(22日千秋楽)に入る。