元NHKの青山祐子アナウンサー(47)が13日、BS日テレの報道番組「深層NEWS」(月~金曜午後10時)に生出演し、8年ぶりのテレビ出演を果たした。

青山さんは白いスーツ姿で出演。8歳から3歳までの4児の母で香港在住と説明し、新型コロナウイルスが生活、教育、医療、経済など幅広い分野に深刻な影響を及ぼしていることについて、元キャスター、海外在住者、母親としてコメントした。

番組冒頭「よろしくお願いします。ご無沙汰しております」とあいさつし、香港の現状について「1月の終わりから休みに入りました。少し落ち着いてきた。サッカー場も使えなかったんですが、遊べるようになりました。でも遊ぶ前には体温チェックもしますし、厳しい。日本に帰ってくると逆に緩いなって」と印象を話した。

1月末には在宅勤務が始まったことに加え、4月20日まで学校が休校になったことなどを紹介。「初期対応が早かった。エレベーターのボタンにはセロハンが貼られたり徹底していました。人が街から消えて本当に静かな状態。SARSの怖さが残っていて、自分の身を守らなければならない。最初のうちは静かにみんな耐えていました」などと徹底した香港の対応を詳細に語った。

政府の対応に限らず、各病院の情報発信が盛んであることも紹介。「直接メールが来ます。具体的な対策も来ます。自分のペンを使いましょう、トイレのふたをして流しましょうとか。症状が出たらどうしたらいいかも書いてある。インターネットを通じて問診するんです」と民間の協力を示した。

トイレットペーパーやマスク不足についても触れ「2月のはじめにありました。トイレットペーパー強盗がでたり。デマなんですけど、目の前から消えるとそれは現実なんですよね。2月の中旬くらいにはそういうのもなくなりました」と混乱をふり返った。

4人の子どもをもつ親として「やはり不安。子どもにうつってしまったらどうしようと」。香港にはどこでだれが感染したのかを示すアプリがあるといい、「そこを避けてハイキングに連れて行ったり」と外出にも気を使っているという。

五輪キャスターを務めた経験から「選手は集中できない。関係者も落ち着かない。そんなことで惑わせたくないですよね。早く収まって欲しい」と願った。またギリシャで聖火リレーが中止になったことについて「いきなり出だしからこんなことになってしまうのか。かなりショックです」と険しい表情を見せた。

最後にフリップで「自分でできる対策をしっかり!!」と書き、久々のテレビ出演を「あっという間でしたね。なんかもっともっといろいろあるんですけどね。また機会があれば。こんなに早く終わるんでしたっけ」と笑顔で語った。

青山さんは95年にNHKに入局し「ニュースウォッチ9」「サンデースポーツ」のキャスターを務め、11年に一般男性と結婚。12年の第1子出産以降、7年にわたり産休・育休を取得して、4児の母となり、復帰することがないまま19年3月に退局していた。

14日に東京国立博物館で開催予定だった、日本文化を国内外に発信する「日本博」オープニングセレモニーで司会役として、約8年ぶりに公の場に登場することが話題となっていたが、セレモニーが中止となっていた。