東宝は20日夜、堂本光一(41)主演舞台「Endless SHOCK」(東京・帝国劇場)の21日から31日までの全公演を中止すると発表した。同舞台は20日夜に再開予定だったが、開演7時間前に同日の公演中止を発表。その後、午後8時に全公演中止を発表した。

苦渋の決断だった。中止の理由として、東宝は「演出上の特性や海外招請キャストの本国帰国要請、新型コロナ感染の現状」を挙げ、「『SHOCK』が目指す本来の表現ができない」とした。同舞台では光一が客席の上を飛ぶフライングや、前列の客席に出演者の汗が飛ぶ派手な立ち回りがあり、観客の健康を最優先したと思われる。さらに、4人の米国人ダンサーが出演しているが、19日にトランプ政権が国外にいる米国人に帰国要請を勧告。重要なダンスパートを担う4人の離脱も影響し、19日深夜の専門家会議の「イベント自粛は必要」との提言が、中止判断を後押しした。

チケットは前売り直後に完売する人気公演。堂本は「楽しみにしていたファンの皆様、たくさんの混乱を与えてしまったと思います。私はエンターテインメントの力を信じています。いま一度足元をしっかり見つめ、また走り出せるよう最大の努力をしていきたいと思っております」と前向きにコメントした。

同じ東宝が主催する三浦春馬主演ミュージカル「ホイッスル・ダウン・ザ・ウィンド」(日生劇場)は13日遅れ、ミュージカル「リトル・ショップ・オブ・ホラーズ」(シアタークリエ)は7日遅れで初日を迎え、三浦はカーテンコールで「お待たせしました」と頭を下げた。