いよいよ今月末をもって、正式に王室を離脱することになるヘンリー王子とメーガン妃夫妻だが、現在、住んでいるカナダのバンクーバー島の邸でも、メディアによる過剰な監視にさらされる毎日で、チャールズ皇太子ら王室の中心メンバーらが懸念。夫妻が英国に戻ってくることも想定し、準備していると英サンデー・タイムズ・オブ・ロンドン紙が報じている。

王室の内部関係者は同紙に、「王室は、家族の保護なしでは脆弱(ぜいじゃく)な立場にあるサセックス夫妻を心配している。夫妻が突然、英国に戻りたいと言ってきた場合に備え、対応策も準備している」と明かしたという。

関係者によると、チャールズ皇太子と、ヘンリー王子との確執が取りざたされている兄のウィリアム王子も、夫妻に王室に戻る気持ちはないか確認するため、夫妻に連絡を取っているという。家族の関係を立て直すべく、手を差し伸べているようだ。

王室側は夫妻の避難所として、英国の人里離れた場所に夫妻とアーチー君の隠れ家となるような家が幾つもある中から、選択をオファーしているという。関係者は、「王室の誰もが、夫妻の傷つきやすい立場を理解している。戻ってくるな、と言う者は誰もいない」と話している。夫妻が王室に戻った場合、公務を行う義務はなく、しばらくはリハビリと休養の期間がもうけられるという。

さらに英サン紙は、夫妻が2018年に結婚する前、王室側から「生涯にわたり、公務は行わなくてもよい」との申し出があったが、夫妻が拒否したと報じている。同紙によると、エリザベス女王は当時、メーガン妃が望めば女優業を続けられるようにとの配慮もあり、夫妻が“サセックス公爵夫妻”の称号を放棄しても全く構わないという意向だったという。

関係者は、「女王は当初から、メーガンにとってスムーズな移行になるよう望んでいた」と話しているが、メーガン妃は女優業を引退し、喜んで王室のメンバーとして公務を行いたがっていたという。(ニューヨーク=鹿目直子)