加藤健一(70)と佐藤B作(71)が加藤健一事務所公演「サンシャイン・ボーイズ」(5月7~17日、東京・下北沢の本多劇場)で初共演する。

米国の人気劇作家ニール・サイモンの作品で、喜劇の黄金時代が生んだ最高のコンビと言われたルイス&クラークを主人公に、仲たがいした2人が11年ぶりに名コンビを復活するかをめぐる傑作喜劇。

今年で事務所設立40周年、役者人生50周年を迎える加藤は「何か思い出に残るような、記念に残るような公演にしたいと考えた。同じ役者の道を走り続けるB作さんとは共演したことがなく、この機会に何かB作さんと演じられる作品を探した時、この名作を思い出した」という。

B作も73年に劇団「東京ヴォードヴィルショー」を結成し、座長を47年間務める。加藤は「こんなに長い間、一緒に芝居をやらなかったことが、不思議なくらい。2人で演じるシーンが多く、舞台上でけんかできることが楽しみ」と言えば、B作も「加藤さんは演劇どっぷりの生き方をされていて、その生き方の潔さ、演劇との距離の持ち方を尊敬してます。加藤さんがどう芝居して、僕がそこにどう絡んでいき、そこで得られる『ときめき感』が何より楽しみです」。

加藤は80年に事務所の第1回公演として一人芝居「審判」を上演し、今回が107回目の公演。「水に絵を描くような仕事と言われる僕たちの作業ですが、見てくださった方々の記憶の中に止まったいくつかのシーンは、その方の人生を豊かにしているものと信じて、全身全霊で舞台に立ち続けたい」と話している。