東京MXテレビは27日までに、昨年放送したバラエティー番組「欲望の塊」で優勝者に賞品の高級車が渡されていなかった問題について謝罪し、再発防止策を公表した。

2月5日に社内検証委員会を設置し、役員、社員を対象にしたアンケートを実施。関係者をヒアリングしてきた。その結果、取引先や制作体制の把握が不十分だったことや、番組編成や編成権限の曖昧さなどの組織上の問題が浮かび上がってきたとしている。

同番組は外部の制作会社からMXテレビに持ち込まれた企画だが、「放送事業者として放送倫理をまっとうする十分な組織となっていなかったこと」が根本的な原因とした。

今後は専門家や有識者を招いた放送倫理研修を定期的に実施し、持ち込み番組については「放送事業者としての責任は果たせているか」の視点で内容を精査することを徹底する。また、会長と社長が役員報酬を一部、自主返納する。

「欲望の塊」は昨年1~3月に放送された。ホストクラブ勤務の参加者らが、2000万円相当とされる車の獲得を目指し、トランプやクイズなどを毎週の放送で競う内容。参加者からは150万円を集めていた。今年になって優勝者がSNSで、賞品を受け取っていないことを明かして問題が表面化した。