緊急事態宣言が5月末まで延長され、テレビ各局は番組編成に頭を悩ませている。中でも4月期ドラマは半数が初回から延期となったほか、予定通りスタートした作品も収録中止の期間が長引き、ストックがなくなったケースも多い。

一番の問題は俳優のスケジュール調整だ。通常の連ドラだと拘束は約3カ月。4月期なら3月から収録を始め5月末に撮了というのが一般的だ。主演クラスの人気者なら、すぐに別の舞台や映画の仕事に入ることが多く、最後まで撮影できないケースもでてくる。ただ、舞台や映画も延期されており、そのあたりの調整が困難を極めている。

逆に、日本テレビ系「美食探偵 明智五郎」は主演の中村倫也の仕事関係からクランクインが1月中旬と早く、すでに撮影済みのテレビ東京系「行列の女神~らーめん才遊記~」とともに現在も放送を続けている。

4月期の作品が繰り下げになると、7月期にも影響を及ぼす。TBS系「半沢直樹」やテレビ朝日系「BG~身辺警護人~」、日本テレビ系「ハケンの品格」など、今後は鳴り物入りの作品を中心とした編成となりそう。6月スタートでも7月期にするにしても、7月期の作品はずれることになる。中には7月期もあきらめ、来年の編成を模索する作品もあるという。