外出自粛ムードが続く中、芸能人のゲーム実況配信が盛んだ。

江頭2:50、狩野英孝、伊集院光、最上もがと森川葵のコンビなど、この4月から自身のYouTubeチャンネルで本格的にゲーム配信を始動させたタレントは多い。ゲーム好きが知られた存在から意外性のある人まで、顔ぶれはさまざま。その中でもさすが、と感じたのがオタクカルチャーに精通する中川翔子(35)だ。

中川は、先月10日にYouTubeチャンネル「中川翔子の『ヲ』」を開設。この日の発売を心待ちにしていたというPS4ゲーム「ファイナルファンタジー7 リメイク」の実況配信を、同日からさっそく開始した。

中川は初日こそ化粧をして臨んだものの、2日目は自宅からの配信でノーメーク。ゲームをしながら食事を取る姿もそのままに放送した。連日“家着にすっぴん”の状態で、本人は「無防備、守備力ゼロ」と笑ったが、視聴者から寄せられたコメントを読みつつ「みんなとつながれるのがすっごく楽しい」と心から楽しんでいる様子が伝わる。5日目にはいよいよ缶チューハイを飲みながら配信。だんだんと顔を赤くしながら、惜しいところでゲームオーバーになれば、後ろにのけぞって大絶叫していた。とにかく自然体だった。

ゲーマーの本領発揮といった感じで配信時間も長く、最長で約12時間。中川が小学生時代に遊んだ思い入れの深い作品で、配信中もその愛をさく裂させつつ、短い時でも5時間弱はプレーしていた。その間、視聴者からのコメントがやむこともなかった。ファンにとっては、中川が自分たちの知恵を頼りに攻略していく共同作業感も、うれしいものだったのかもしれない。

動画のアーカイブは残るが、「同じ時間を共有している」という特別感が生配信ならでは。コロナが収束し、タレントが通常運転に戻れば配信頻度は減るだろう。今は、特殊な状況が生んだ“期間限定イベント”として楽しんでいる。【遠藤尚子】