NHKは15日、大河ドラマ「麒麟がくる」（日曜午後8時）と連続テレビ小説「エール」（月～金曜午前8時）の放送を中断すると発表した。

「麒麟がくる」は6月7日放送の第21回（全44回）まで放送し翌週の14日から、「エール」は6月27日まで放送し、翌週の29日からそれぞれ中断する。

NHK広報局は「番組を楽しみにご覧いただいてきた視聴者のみなさまには大変申し訳ありませんがご理解をいただきたいと思います。休止中に放送する代替番組については、現在、検討しているところです。放送再開については決まり次第、お知らせしたい」と説明した。

関係者によると、中断期間は、再放送や総集編などを編成する予定だという。場合によっては、過去の作品を編成することにもなりそうだ。

大河も朝ドラも、新型コロナの感染拡大を受けて4月1日から収録を休止していた。

緊急事態宣言は39県で解除されたが、東京都などは今月31日まで継続されている。状況によっては解除が前倒しになる可能性はあるが、すぐに収録を開始できるわけでもない。

NHK関係者によると大河は出演者はもちろんスタッフも多く、セットも大がかりだ。収録開始には解除から4週間はかかるとみられ、さらに、編集や考査などに同じくらいかかる。仮に6月1日にゴーサインがでても、放送再開は7月下旬から8月上旬になる計算だ。今年は東京オリンピックが予定されており夏に5週分の余裕はあったが、今作はスタートが2週遅れ、この中断で8週空くと、年末までに予定回数を放送できなくなるおそれもある。

「エール」も同様で、撮影の中断期間と放送期間を調整することになる。ただ、今秋スタートの「おちょやん」の収録開始も見合わせており、後期作のスタート日とあわせて、検討することになりそうだ。