悪性リンパ腫の「びまん性大細胞型B細胞リンパ腫」で昨年12月19日に入院、先月30日に退院した元フジテレビでフリーの笠井信輔アナウンサー(57)が、多くのテレビ番組がリモートから通常放送に戻し始めている状況に、「『もう大丈夫なんだ』と勘違いしてしまうことが多かれ少なかれ起きる」と懸念を示した。

笠井アナは27日、ブログを更新。古巣のフジテレビ系「とくダネ!」の司会、小倉智昭アナウンサーがスタジオ復帰したことに「驚きました。しかも小倉さん生き生きしてる(笑)」と言及するとともに、そのほかの多くの番組でも出演者たちがリモートからスタジオ復帰している現状に触れ、「これが厄介なんですよね。テレビと言うのは“印象のメディア”なので、多くの番組でリモート出演を止めて通常放送に戻すと、テレビを見ている人が、『もう大丈夫なんだ』と勘違いしてしまうことが多かれ少なかれ起きるんです」と、複雑な思いをつづった。

「ニュースをきちんと見ていればまだまだコロナの脅威は去っていないとすぐわかるのですが、『表に出たい』『みんなと飲みに行きたい』とこの1カ月半我慢していた人たちは、どこかに免罪符を求めています。少しでも『なんだ大丈夫じゃん』と、思いたいので、『繁華街に人が戻ってきました』と言う、三密状態を“心配するニュース”であっても『繁華街に人がもう戻ってるんだ』と“前向きなニュース”に捉えてしまう人が出るのは、映像が持つ1つの特性です」と指摘。「だからといって、ニュースや情報番組のリモート出演を続けたほうがいいと思っているわけではありません」と断った上で、「みなさん、新型コロナウイルスは無くなったわけではないのです。どうか、それを意識して十分に気をつけて通勤、生活、してくださいね」と呼びかけた。