歌手泉谷しげる(72)が29日、無観客での配信ライブ開催を発表した。ライブタイトルは「コロナのばかやろー!」。音楽業界はコロナ禍で、3月以降はライブや音楽フェスがまったく開催出来ていない。ステージスタッフのために「仕事を作りたい。俺たちを、助けてくれ!!」との悲痛な呼びかけとともに、ライブ配信を決意した。自身初の試みだという。

泉谷は発起人を務める「阿蘇ロックフェスティバル」も含め、すべてのライブやフェスが延期もしくは中止に。政府による緊急事態宣言は解除されたが、リアル集客のライブやフェスを、感染拡大の不安なく安心して開催できる見通しは立たない。泉谷の仕事困窮もあるが、思いを同じくするコンサートやステージ制作に関わる仲間たちに、「仕事を作っていこう!」とエールを送っている。

またパソコンやスマートフォン、タブレットで見るこの配信ライブの視聴チケットを購入してもらう、全国のファンに向けては、「俺たちを、助けてくれ!」と切実に呼びかけている。

泉谷は「オイラは、緊急事態宣言が解除されても、元の状態に戻ることのホウがムズかしく、まだまだ大変だなぁと思ってるひとりです。特に、エンターテインメント業種の完全復活は、果たしてどこまでなのか? クラスターを出してしまったライブハウスの年内再開は、本当にできるのだろうか? 大声を張り上げるライブや舞台・芝居はイチバン最後の解除だと思わざるを得ないし、なンとかしなければならない~の気持ちから、不本意ながら有料で配信ライブをやることにした! 不本意なら、なぜヤるのか? 本当はオレだって、リアル集客のライブをやりたい! しかし、3月以降、オレ自身のライブやフェス、テレビ番組の収録も減って、本当に困っている。もう、助けてくれって。さらに自分だけでなく、エンターテインメントに関わる多くのスタッフも、また困窮している。特に、ライブに関わってきたスタッフ(舞台監督、音響、照明、楽器担当…)たちは大小にかかわらずすべての仕事を失ってる状態なので、配信ライブの現場で、ぜひ“仕事”をしてほしいのだ。今はライブスペースでの作業は人数制限しなければならないし、配信映像であっても歌手は無観客で歌わざるをえない。盛り上がりにくいとは思うが、こういう時こそ、歌い手は自分の音楽の“精度”を上げるべき時なのだと思う。とにかく有料ライブ配信の現場回数を増やすことで、参加するアーティストとステージスタッフたちに、仕事が生まれる状況にしたい。アーティストたちはパフォーマンスの精度を上げ、スタッフは仕事を増やす、そのために今後、多くのアーティストがこの無観客・配信ライブの企画に乗ってくださるよう、よろしくお願いします!」とコメントした。