フジテレビの遠藤龍之介社長(63)は29日、報道、情報番組などの取材、制作体制についてコメントを発表した。

「新型コロナウイルス関連の取材報道については、政府の専門家会議などで示されている予防策などの知見などをふまえて、社内でガイドライン、マニュアルを作成しており、状況の推移を見て日々更新を重ねるなどの対策を講じています。

取材現場においては、取材対象の方の安全を守るため、また取材者スタッフ自身の感染を防ぐために、マスクやシールドなどの着用、取材対象との距離を保ち『密』を避けることなどを徹底しています。また、テレビ電話による取材を積極的に導入するなどの対応も行っております。同時に、スタッフの装備や取材車両などの消毒も行っております。

番組の制作体制については、スタッフ全員が同時に出勤不可能となる最悪の事態を避けるため、全スタッフをチーム分けする対策を講じました。シフト制を取っているほか、スタッフルームの分散も行っています。

また、番組前の打ち合わせなどの際にも、出演者とスタッフが1つのテーブルを囲むような状況を避けるため、リモート設備を使うなどの対策を取っています。

スタジオにおいては、出演者間のソーシャルディスタンスを確保するほか、リモート中継を活用しております。出演者、専門家については『とくダネ!』の小倉智昭キャスターはじめ持病を持つ方や高齢の方について特に、自宅や職場からのリモート出演を積極的に進めました。

また、番組によっては、レギュラー出演者に感染者や濃厚接触者が出て、出演者がいなくなるリスクを回避するため、シフト制を組むなどの対応も行いました。

新型コロナ関連のニュースは最重要の関心事であり、スタッフは使命感と緊張感を持って感染防止のルールを厳守し取材報道に当たっておりますが、完全な終息にはまだ時間がかかることが予想されます。スタッフと現場の安全をしっかりと守って報道の使命を果たしていきたいと考えております。

また、今後求められる“新しい生活様式”に適応した新たな取材、番組制作のあり方を模索しているところです」。

新型コロナウイルス感染拡大防止のために、今月の定例社長会見が中止となったことを受け、ラジオ・テレビ記者会が提出した質問に文書で回答した。