在宅勤務が主となってからオンラインでのインタビューは経験したが、先日初めてリモートでテレビ番組の収録を見届けた。

参加したのはZoomを使った取材会。記者はそれぞれのタイミングでZoomに入室し、番組収録の様子をモニター越しに見学、その後出演者にインタビューを行うというものだった。

現場には出演者をとらえるカメラに加え、彼らが見るモニターを映すカメラが準備されていた。これにより出演者が何のVTRを見てリアクションをしているのかが分かる。こちらの音声を遮断して先方の収録に支障が出ないようにし、自撮り側のカメラを切れば力を抜いて快適に見守ることができる。入退出は自由で、長時間の収録を一時離脱して別作業にあたることもできた。

取材を仕切った宣伝担当者は、大掛かりなZoom取材会に当初不安を漏らしていたが、無事に終えたことを受け「記者さんを呼びにくい遠方での取材会が、実施できるようになるかもしれない」と新しい取材スタイルに期待を寄せる。これまで距離や時間的制約から「無理だな」と割り切っていた現場も、リモート取材の選択肢があれば参加の可能性は広がる。多く記者を集めたい局にとっても、いいことだろうと思う。

コロナ禍でテレビ番組の「リモート収録」はかなり浸透したが、「収録現場のリモート取材」が身近になる日が来るのかも…? と感じた1日だった。