みちのく仙台ORI☆姫隊は11年の東日本大震災をきっかけに「世界で唯一のボランティアアイドル」として結成し、今年で10年目を迎えた。リーダーNODOCA(20)MIHO(16)SEIKA(16)の3人は妹分のジュニアメンバーとともに歌って踊るだけでなく、復興支援、環境保全、防災、福祉、農業と社会貢献活動に尽力している。

体を動かしゲーム形式で防災を学ぶ「防災ORI☆ンピア」を企画したり東北各地で数々の活動を展開。さらにネパール地震で倒壊した学校再建に募金を通じ関わるなど海外にも目を向ける。創設メンバーのNODOCAは「学校では学べないことを学ばせてもらっています。生きていく上ですごく大切で、活動していなければ分からなかったことがたくさんあります」と貴重な経験を積んできた。

ライブや震災パネル展示で韓国、ベトナム、カタール、フランスなど訪問。MIHOは「音楽を通じて言語が分からなくても一体になれるのを感じ、音楽の力で心と心がつながるのはすてきだと思いました」。東京でのライブにはカタールからとんぼ返りで駆けつけた熱狂的なファンもいた。

高齢者、障害者らとも交流してきた。SEIKAは「自分たちの曲を聴いて涙を流しながら『ありがとう』や『頑張ってね』と言われたときはうれしかったです」とやりがいを語った。

新型コロナウイルスの影響で、ファンと会えない期間は、動画アプリ「SHOWROOM」に注力。週3、4回配信を行い、生ライブ、メンバートーク、正しいマスクの外し方を紹介したり、個人SNSと合わせて自宅時間に寄り添ってきた。ORI☆姫隊は今できることを全力で続けていく。【山田愛斗】