元モーニング娘。メンバーの福田明日香(35)が、ヘアヌード写真集「PASSIONABLE」(講談社)の発売前日の18日、都内のスタジオで日刊スポーツのインタビューに応じた。

撮影前に筋トレを1カ月間続け体をしぼったことや、モー娘。への感謝、脱ぐことを決めた理由などを赤裸々に語った。同写真集は予約が殺到し印刷部数は10万部に。福田は今回の出版を機に所属事務所を移籍、本格的に芸能活動を再開する。

   ◇   ◇   ◇

モー娘。メンバー初のヘアヌードとあって、アマゾンなどで予約が殺到。3800円(税別)、128ページというバブル期並みの豪華写真集だが、刷り部数は10万部を超えた。

福田は「ひと言にまとめられませんが、いい作品になったと思います。たくさんの人に見てもらいたいです」。それでも、コロナ禍で販促イベントはできず、このような状況下での出版に心を痛める。「お話をいただいた昨年は、東京五輪のころだから売れないのではと話していました。それがコロナウイルスで世の中が大変な状況になり、このような写真集を出してもいいものなのか悩みました」。

今回の写真集を仕掛けたのは数々のヘアヌード写真集を仕掛けてきた高須基仁氏(享年71)の長男の基一朗氏(42)。基仁氏も得意としてきた、なまめかしい世界観で撮りたいという提案が、福田の心をつかんだという。

「私は映画『コヨーテ・アグリー』という作品が大好きなんです。歌手を目指す主人公が過激なバーで働き、夢を追い掛けるお話です。クリスティーナ・アギレラの『バーレスク』も好きだし、もっといえば、エディット・ピアフの伝記映画を見て心を奪われました。真面目な人にとっては、彼女らは後ろ指をさされるような仕事をしているのかもしれないけど、苦労しながらも夢を追い掛ける、その艶っぽさというか美しさに憧れていたんです」。

福田の祖父母は、いわゆる花街の近くで飲食店を営んでいた。周囲には花街で働く女性が身近におり、幼少期はそれがコンプレックスだったとも。それでも、女性らは芸事をたしなみ、いつも周囲には音楽があったという。

「幼少期のコンプレックスが映画をみたことで、私も音楽に助けられてきたということを再認識したんです。だから、そういう街で働いている女性を私はリスペクトしている。ファンの方には理解できないかもしれないけれど、その思いを今回の写真集にこめました。でも、コロナ禍で街は営業自粛をしいられ、何をしっているのかと、言われるかもしれませんね」。

35歳で1児の母。ボディーラインには気を使ったという。パーソナルトレーナーについてもらい、1カ月かけて

体をしぼった。

「運動は得意なんですが、筋トレが苦手でした。そこで、先生に効率のいい運動を教わり、腹筋をつけました。最初は数回もできなかったのに、今では100回もできるようになりました。作品を見て、腹筋が美しく撮られていたのがうれしかったですね。陰影がありましたから」。

ヘアヌード写真集の出版には、家族の反応も厳しかった。それでも祖母は、キレイな作品になったと喜んでいたという。「ここまでやったんだから、これからもとことん頑張りなさい」と叱咤(しった)激励されたという。

福田の枕ことばには「モー娘。の」がつきまとう。メジャーデビュー20周年の時には、1期生メンバーとしてステージに立った。「13歳でグループに加入し、すごくいい経験をさせていただきました。感謝しかありません。その時からのファンの方には写真集はとまどうかもしれませんが、家に持ち帰るのがとまどう方は、電子版をお願いします」と笑った。

「表現したいことがたくさんあります」と話す福田。所属事務所を移籍して本格的に芸能活動を再開する。【竹村章】