米俳優ジェイミー・フォックス(52)が、元プロボクシング世界ヘビー級王者マイク・タイソン氏(53)の伝記映画に主演することが明らかになった。タイソン氏を演じることになったフォックスは、役作りのために厳しいトレーニングで鍛え上げた上半身裸の写真をインスタグラムに投稿し、撮影に向けて肉体改造を行っていることを明かしている。フォックスがタイソン氏の伝記映画に主演すると最初に報じられたのは2014年で、7年越しでようやくプロジェクトが動きだしたようだ。

フォックスはプロデューサーのマーク・バーンバウム氏のインスタライブに出演し、タイソン氏の体格に近づくために1日おきに懸垂60回、ディップス60回、腕立て伏せ100回を行っていると語り、「最初で最大の課題は肉体改造。ふくらはぎの筋肉が足りないから、(整形手術で)つめものをしないといけないね」とジョークを交えて厳しいトレーニングについて明かしている。フォックスは04年に米ソウルミュージック界の伝説的歌手レイ・チャールズさんの伝記映画「Ray/レイ」で、見事にチャールズさんになり切ってアカデミー賞主演男優賞を受賞しており、今作でもとことんタイソン氏になり切ることにこだわって役作りに励んでいるようだ。

ニューヨークのスラム街で育ったタイソン氏は、史上最強のボクサーとして大成功を収めた一方で、私生活では92年に性的暴行で有罪判決を受けた他、コカイン所持などでも逮捕されており、97年には対戦相手の耳をかみ切って失格となるなど波乱万丈な人生を送っており、今年に入って15年ぶりにリングに復帰することを宣言して話題となっている。映画ではそんなタイソン氏の激動の生涯が描かれることになりそうだ。(ロサンゼルス=千歳香奈子)